80歳越え元気な医者・歯医者

 個人経営の医院・歯科医などでは、特に定年とかがあるわけではないから、高齢の先生がけっこう
頑張っているみたいだ。診察時間を減らしてはいる人もけど、ずっと患者さんを診てきている関係上、
そういう責任感、張りもあってか、元気な人はほんと元気に医者を続けている。

 もう亡くなってしまって、今は息子さんが継いでやっている、私もずっとお世話になっている歯科
院だけど、そこの先生は92歳まで現役で治療にあたっていた。かつては親子で診療にあたっていて、
先生が高齢になってからは、新規の患者さん、若い患者さんがその高齢の先生の方を指名することは
なくなっていたけど、古くからの馴染の年寄りなどは、その大先生の方でなくてはやだっていう人も
けっこういたのだ。
 中野の住宅街の、やや引っ込んだあたりにある歯科院で、人通りのない、付近の住民でも知らない
人がいるくらい目立たない場所にあったけど、親子ともすごく良心的な人で、治療代なんかは恐縮し
ちゃうくらい安かったし、、治療法も出来るだけ抜歯は避けた方がいいという考えで丁寧でもあった。
 息子さんの方も、今はいい年になって来たけど、歯科技工士もやっているし、近くの小学校の校医
もやっている。ただ、聞いたところによると、今の子供は、虫歯のある子は1クラスに1人いるかい
ないかぐらいで、そっちはもうボランティアみたいなものだと。
 それと余談にはなるけど、マイナ保険証の手続きはしてないみたいで、私もマイナカードは反対だ
からいいんだけど、でもほんとに旧保険証を無効にされたら困ることは困る。何とか廃止に持って行
きたいものだ。(マイナカードに賛同している人、無自覚な人は、まずは堤未果さんの『デジタル・
ファシズム』(NHK出版親書)をぜひ読んでもらいたい)

 私の連れ添いが世話になっている眼科医は、80歳を過ぎた女医さんが一人でやっている。名医との
評判で、今もいつも順番待ちになっているほで繁盛しているみたいだ。私は世話になったことはない
けど、頼まれて薬を受け取りに行ったことがあって、ちらっとその姿を見かけたことはある。元気そ
うだった。というより、贔屓目に見たせいか、溌剌として仕事に取り組んでいるように見えた。

 もう一人、近所の皮膚科の80歳は過ぎている医者。この医院も、診察時間は短めだし、休診日も週
2日はあったと思うけど、医者は一人で取り組んでいる個人経営の院だ。以前に一度だけお世話にな
ったことがある。元気溌剌とした人だった。
 ただ、この皮膚科に行ったのは、連れ添いの助言もあった。以前に連れ添いが救急で世話になった
ことがある国立病院で、私もついでみたいに、それと看護士さんが凄く優しい人だったので、見舞い
がてら皮膚科に行って診てもらったのだけど、診てくれたのは若い女医さんで、口の周りが皮が剥け
やすくなっていて赤く爛れたようになることもあったのだけど、原因は老人何とかだとのことだった。
 若い美人医者から老人と言われてちょっとショックだったんだけど、優しい人で、いくつか目立ち
始めた首下に出来た首イボ?(角質粒)を取れないかと聞いたら、簡単に取れますよって、専用の器
具を持ってきて、先っぽのノズルから何やら液が出てくるのでジュっとやってくれた。痛くも何とも
なく綺麗に取れた。
 そんなことがあったんだけど、その国立センターに行くには電車とバスを乗り継がなければならな
い。それもあって、薬が切れてまた同じ症状が出てきたときに億劫で近所のその皮膚科に行ってみる
ことにしたのだ。そして、まだ少し残っている首ネズミも取ってもらおうっと、その高齢の医者に取
れますかと聞いてみた。簡単に取れるよとのことだったので、頼んだのだけど、机の上に出してきた
のは、ブリキ製みたいなドライアイスが入っている缶。こりゃ何だろうと思っているうち、しばらく
すると、その高齢医者が、その中に突っ込んであったペンチみたいのを取り出した。で、私の身体に
それを近づけて、首ネズミを挟むやギュッと。千切れるまでのその何秒間が、痛かったこと痛かった
こと。ジュっと消し取っちゃう薬品仕様の器具なんてなくて、前近代的なペンチでの作業だったのね。
首ネズミ捕れるというのなら、同じと思っていた私がバカだった。古い病院は、設備も古いままだっ
たのね。もらった薬はどちらも同じものだったので、まあよしと思わねばとは思ったけど。でも、ちょ
びっと後悔した。
 その80歳過ぎの先生も、優しい人だったし、溌剌としていたし、元気もらえたから「まあ、よし」
と慰めてみたのでした。

コメントを残す